潮明寺は、四季折々の自然に包まれた、
静寂と気品をたたえる寺院です。
なかでも初夏、境内を彩る紫陽花はひときわ美しく、
その風情ゆえに「あじさい寺」の名でも親しまれています。

参道沿いに咲く紫陽花は、鮮やかな彩りを添えながら、
訪れる人々の心にやさしい安らぎをもたらします。
華やかさの中に静けさを宿したその風景は、時の流れとともに、
そっと心に残るひとときを与えてくれます。

紫陽花が見頃を迎える季節には、「あじさい寺」を訪ねて、
県内外から多くの方が足を運びます。
この穏やかな空間で、人々は花と向き合い、
静かな時間をゆっくりと味わっています。

潮明寺の境内にそびえる一本の大銀杏は、
長い歳月を経た今もなお、豊かな葉を茂らせながら、
静かにその存在感を放っています。
この樹齢四百年を超えると伝わる木の幹には、昭和三十五年に
彫られた弘法大師の像が浮かび上がっています。

木の成長とともに少しずつ姿を変え続けるそのお姿は、
「生きた彫刻」とも呼ばれ、訪れる人々に深い印象を残します。
自然と信仰がひとつになったようなこの風景は、どこか神秘的で、
時の流れの尊さを感じさせてくれます。

銀杏の大木と弘法大師像は、潮明寺の象徴として静かに立ち続け、
今も多くの参拝者をあたたかく迎え入れています。

潮明寺では、参拝のひとときをより深くお過ごしいただけるよう、
季節や土地にちなんだ授与品をご用意しております。

初夏の境内を彩る紫陽花にちなみ、
「あじさいみくじ」をお授けしております。
「満開」「五分咲き」など、花の咲き具合で運勢を表すこのおみくじは、
やさしく心に寄り添うような楽しさがあり、多くの方に親しまれています。

また、2027年に開通を予定している大鳴門橋自転車道にちなみ、
交通安全を願った「サイクルみくじ」も新たに始めました。
「快走」「力走」など、全二十種のおみくじは、
自転車での旅の安全とご縁を願う祈りを込めたものです。

そのほか、願いごとを託せる「サイクル絵馬」や、
潮明寺ならではの意匠をあしらった護摩札などもお授けしております。
旅の記憶とともに、心に残るひと品との出会いをお楽しみください。